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「新興国株式がおすすめしないって本当?」「新興国株のリスクは?」といった疑問を持っていませんか?
新興国株式はおすすめしないと考えている投資家もいます。カントリーリスクの高さやボラティリティの高さを挙げる人もいますが、実はそれだけではありません。
本記事では、新興国株式がどの国を指すのか、おすすめしないといわれている理由などについて詳しく解説します。
投資家の中には新興国株式に期待して株を購入する人もいます。まずは、新興国株式とはどの国を指すのか、経済成長率の高さが株価上昇につながらない理由について見ていきましょう。
新興国株式とは、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)に代表される、高い経済成長が期待される国々の株式市場への投資を指します。

一般的に先進国よりも経済水準は低いものの成長に対する期待が高い国を指すことが多いため、BRICs以外にも以下の国など対象の国は多くあります。
新興国株式と日本や欧米といった先進国市場の成長率について、IMFの発表した2025年7月の世界経済見通しを見てみましょう。
| 2024年 | 2025年 | 2026年 | |
| 米国 | 2.8% | 1.9% | 2.0% |
| ユーロ圏 | 0.9% | 1.0% | 1.2% |
| 日本 | 0.2% | 0.7% | 0.5% |
| 中国 | 5.0% | 4.8% | 4.2% |
| インド | 6.5% | 6.4% | 6.4% |
| ブラジル | 3.4% | 2.3% | 2.1% |
| ロシア | 4.3% | 0.9% | 1.0% |
※2025年と2026年は予測
出典:世界経済見通し(2025年7月改訂版) | IMFより一部抜粋
2024年を見てみるとBRICsの全ての国、2025年以降の予想については、ロシアを除く3つの国が先進国よりも高い成長率となっています。
このように、新興国市場はリターンを求める投資家から注目されている投資先です。
経済成長率(GDP)が高い国の株価が、必ずしも上がるとは限りません。 なぜなら、国の経済成長と、株主が受け取る利益は直結しないからです。国が豊かになることと投資した企業の価値が上がることは分けて考える必要があります。
具体的には、以下の3つの要因が挙げられます。
第一にGDPの成長が必ずしも上場企業の利益成長に結びつくとは限りません。国のインフラ投資や、非上場の国営企業、あるいは無数の中小企業が成長を牽引している場合、その恩恵が株式市場に届きにくくなります。
第二に新興国の企業が成長資金を賄う目的で頻繁に新株発行(増資)を行うことがあるため、企業全体の価値は上がっても、一株あたりの価値は薄まり株価の上昇を妨げる要因となります。
第三に、企業の利益が、国内の株主ではなく、海外の親会社や債権者への返済に流出するケースも少なくありません。
このようにGDP成長率が高いという理由だけで、新興国株式に投資することは危険なので注意が必要です。
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トレード技術があり個人投資家よりも多くの情報を持っているプロの投資家の中には、新興国株式への投資比率を低く抑えているケースが多く見られます。なぜなら、以下のような理由があるからです。
それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。

1つ目の理由は、新興国株式のリスクが高いにもかかわらず、過去のリターンが米国株や全世界株などの先進国に劣っていることです。
投資では、高いリスクを取るからには、それに見合った高いリターンを期待できなければなりません。しかし、過去の長期的なデータを見ると、新興国株式はこの原則を裏切る結果となっています。
例えば、以下は過去30年間(1995年から2025年9月まで)のBRICsが対象のMSCI BRICと先進国が対象のMSCI コクサイ・インデックス (KOKUSAI)のパフォーマンスを比較したものです。
| 10年 | 20年 | 30年 | |
| MSCI BRIC | 7.4% | 6.0% | 7.7% |
| MSCI コクサイ・インデックス (KOKUSAI) | 13.4% | 9.5% | 9.5% |
※myindexのデータを参考に筆者作成
長期間投資した場合、いずれもMSCI BRICの数値が下回っていることが分かります。
より低いリスクでより高いリターンが期待できる選択肢が他にある中で、あえて実績の劣る新興国株を積極的に選ぶ理由はないでしょう。
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2つ目の理由は、新興国特有のカントリーリスクです。カントリーリスクとは国が抱える、個人では予測や対策ができないリスクのことです。
多くの新興国は政治体制が不安定なため、次のような事態が突然起こりえます。
実際、過去にアルゼンチンが何度もデフォルトしたり、ロシアでは戦争により市場が閉鎖され、多くの投資家の資産が凍結されたことがあります。
非常事態が発生した場合、どんなに業績の良い企業であっても、株価が暴落するリスクに直面しやすくなり、最悪、資産を引き出せなくなることもあります。
新興国への投資は、常にこうした予測不能なリスクと隣り合わせであることを覚悟した上で投資しなければなりません。
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新興国株への投資は、株価が上昇しても為替の変動やハイパーインフレにより利益を失うリスクがあります。
なぜなら、新興国の通貨は米ドルや円と比べて価値が不安定で、政治や経済の混乱で急落することが多いからです。
例えば、トルコの企業の株価が1年で20%上昇したとしても、トルコリラの通貨価値が円に対して30%下落すれば、日本円に換算すると10%以上の損失になります。近年、トルコリラやアルゼンチンペソなどで、実際にこのような急激な通貨安が起きています。

為替リスクを避ける専門的な手法もありますが、個人投資家には難易度が高いのでおすすめできません。
4つ目の理由は、新興国の株式市場はプロの機関投資家が本格的に参入しづらく、個人投資家にとって極めて不利な環境である点です。
投資先の市場が未成熟な場合、以下のような問題があります。
ボラティリティの高い新興国の株式市場は、参加者が少なく、ちょっとしたきっかけで株価が乱高下するため、安定した資産形成には向きません。投資というより、資金効率の悪い投機的な側面が強いと言えるでしょう。
次に、流動性が低いことは市場に買い手が少ないことを示唆するため、売りたい時に売れない可能性が高くなります。特に暴落した際には、自分の持っている株を誰も買ってくれず、資産価値が減っていくのを見るしかありません。
加えて、信頼できる情報を得にくいという問題も、機関投資家の参入を阻む大きな壁となっています。プロの機関投資家は、顧客から預かった巨額の資金を運用するため、投資先の企業に対して厳格な調査を行います。
しかし、新興国では会計基準が不透明であったり、粉飾決算などの不正が横行していたりするケースも少なくありません。このような環境では、投資判断に不可欠な信頼性の高い情報を得ることが極めて困難になり、適切な分析ができないため、リスクが高すぎると判断して参入を見送るのです。
投資先に新興国株式が含まれている投資信託やETFは、米国株や全世界株といった先進国中心のファンドに比べて、信託報酬手数料が割高に設定されている場合がほとんどです。
特に、長期投資をする場合、支払う手数料の負担も大きくなります。
例えば、米国株のS&P500に連動する代表的なインデックスファンドの信託報酬手数料は、年率0.1%を下回るものもあります。一方で、新興国株式のファンドには、信託報酬手数料が2%を超えるものも珍しくありません。
投資家の視点から考えると、ただでさえリターンが低い投資対象に対して、高いコストを支払わなければならないことになります。
よって、長期的な資産形成の投資先としては、推奨できません。
アクティブファンドとインデックスファンドの違いとは?ファンドの選び方を解説
近年、投資先の基準にESG(環境、社会、ガバナンスへの配慮を重視して投資先を選ぶ手法)を重視する投資家が増えていることが、新興国株式にとって強い逆風となっています。
年金基金や政府系ファンドといった世界の巨大な投資マネーは、投資先の企業が環境問題に配慮しているか、人権や労働問題に取り組んでいるか、汚職がなく透明性の高い経営(ガバナンス)が行われているかを厳しく評価します。
多くの新興国は、残念ながら以下のような問題を抱えているので、ESG評価において低いスコアに留まっています。
そのため、グローバル投資家は、新興国市場から資金を流出させており、長期的に株価の上値を重くしているのです。
ESG投資が注目される理由やメリット、問題点をわかりやすく解説
新興国への投資は、米中間のテクノロジー覇権争いによって、企業の成長が突然絶たれるリスクを抱えています。
なぜなら、多くの新興国企業は自社で技術やサプライチェーンを完結できず、米国や中国など先進国の技術や部品に大きく依存しているからです。そのため、先進国同士の対立が始まると、意向一つで事業の根幹が揺らいでしまいます。
例えば、ある新興国のスマートフォンメーカーが米国の半導体やOSを使っていた場合、米国の輸出規制ひとつで製品が作れなくなり、ビジネスモデル自体が崩壊する恐れがあります。
このように、テクノロジー覇権争いが激化する現代では、新興国企業は自らの力ではコントロールできない外部の要因によって、成長の梯子を外されかねない構造的な脆弱性を抱えているのです。
新興国株式はリスクが高いと考える人は、代わりになる投資先を選定しましょう。
なぜこれらのマーケットや取引が新興国株式の代わりとして優良な投資先になるのか解説します。
1つ目の投資先は、S&P500や全世界株式(オルカン)のような低コストのインデックスファンドです。
これらのファンドは以下のようなメリットがあります。
特に全世界株式インデックスファンドは、構成銘柄に米国などの先進国だけでなく、中国やインドといった新興国の株式も自動的に含んでいます。
投資家は自分で国を選ぶ手間をかけずに、市場の判断に任せるだけで世界の成長の恩恵を受けられるのです。
インデックスファンドが初心者におすすめされる理由とデメリットを解説
2つ目の投資先は、フロンティアマーケットです。
フロンティアマーケットとは、ベトナムやナイジェリアのように、新興国よりも経済規模が小さく、市場も未成熟な発展初期段階の国々を指します。
新興国以上にリスクは高いものの、経済が急成長すれば非常に高いリターンを生む可能性があります。
ただし、フロンティアマーケットは、カントリーリスク、為替リスク、流動性リスクはもちろん政治が不安定です。
ポートフォリオのごく一部で失っても構わないと思える資金のみを投資しましょう。
3つ目の投資先はFXやCFDです。この方法なら、個別企業の業績不振や未成熟な市場のリスクを極力回避しながら、新興国の成長そのものに賭けることができます。
例えば、メキシコの成長に期待するなら、メキシコ株を買う代わりにFXでメキシコペソを買うことで、高い金利差(スワップポイント)と通貨高の両方から利益を狙えます。また、メキシコが多く産出している原油や銅などの商品CFDを取引する方法もあるでしょう。
ただし、これらの取引方法は長期的な資産形成ではなく、短期的なトレーディングとなります。
新興国株をポートフォリオに加えたい場合、リスクを抑えることが重要です。仮に資金の全額を新興国株に投資すると大きな損失を被る可能性があります。
新興国株に投資したい場合は、以下の3つについては守るようにしましょう。
それぞれのルールについて詳しく見ていきましょう。

どうしても新興国株式をポートフォリオに加えたいのであれば、比率を資産全体の10%未満に抑えるべきです。
予測不能なリスクを抱えている新興国株式を多く保有した場合、大きな損失を抱えやすくなります。
そこで、以下のようなコア・サテライト戦略がおすすめです。
| 資産の70%〜90% | 全世界株 米国株 日本株 |
| 資産の10%〜30% | 新興国株 |
資産の大部分を、米国株や全世界株といったリスクが低くリターンが安定している投資先に、残りの資産を高いリターンを狙うためのサテライト資産として、新興国株などリスクの高い投資先に振り分けます。
こうすることで、新興国の株が大きく下落しても、資産全体へのダメージは限定的となります。
新興国株式に投資する場合、最低でも10年以上の長期的な視点を持つようにしましょう。
なぜなら、新興国市場は価格の変動が極めて激しく、短期的な値動きに惑わされていると冷静な判断ができなくなり、高値で買った株を恐怖心から底値で売ってしまうことがあるからです。
短期的な価格変動リスクを抑えるためには、ドルコスト平均法により毎月決まった額を淡々と買い付けることが重要です。ドルコスト平均法では、価格が高い時には少なく、安い時には多く買うことができるので、感情を排した規律ある投資を続けられます。
ドルコスト平均法は嘘!? デメリットや使い方をわかりやすく解説

新興国株式に投資する際は、単一国への集中を避け、必ず複数の国に分散された投資信託やETFを選びましょう。
特定の国だけに集中投資した場合、投資先の国の政治・経済の悪化や規制強化といったカントリーリスクを受けやすくなり、大きな損失を被る可能性があります。
MSCIエマージング・マーケット・インデックスのように、アジア、中南米、東欧など地理的に広く分散された指数に連動する商品を選びましょう。一つの国で問題が起きても、他の国の成長が損失をカバーしてくれるかもしれません。
ただし、世界的な金融危機が起きた場合、新興国全体の指数が悪化しやすいため、先進国よりも下落率が大きくなる可能性があります。
投資信託とETF(上場投資信託)の違いとは?メリット・デメリットを解説
新興国株への投資は、リスクが高く慎重な判断が求められる投資対象です。肝心の利益率についても米国株に投資したほうがリターンが大きい状況です。
また、短期間で少額から多くの利益を狙えるでしょう。
短期的な値動きを利用した取引が可能ですが、損失リスクも高い点には注意が必要です。
新興国株よりも情報が得やすく下落局面でも利益を狙えます。
FXGTでは、取引商品に応じて異なるレバレッジが設定されています。最大レバレッジは5,000倍です。取引は各商品の規定に応じた金額や数量から行えます。