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昨日は、ドル円がキャリートレードの巻き戻しで一時153円を割れました。
まずは、直近の相場環境から振り返ります。
8日の東京外国為替市場でドル円はこれまで積み上がったドル買い・円売りの持ち高を解消する動きが進み、正午前には153円を割り込んで一時152.8円台と、2月17日以来およそ半年ぶりの円高水準をつけました。

その後は日米の金融政策を見極めたいとの思惑から下げ渋り、上野厚生労働相が年金積立金管理運用独立行政法人の運用について、3月には見直しの必要がないと判断したと発言したこともあり買い戻しの流れとなって、一時153.5円台まで持ち直しました。
市場では、財政拡大や低金利の維持を掲げる高市政権の政策を支えに持ち高を膨らませていた円キャリー勢が、巻き戻しを加速させたとの声も聞かれています。
ロンドン外国為替市場では、ドル円は154円台を回復。
前週末の米雇用統計後の高値から短期間で4円近い下げとなったことで過熱感が意識され、反発につながりました。
また、中東情勢を受けたNY原油の上昇によって日本の交易条件の悪化が警戒されたことも、円売り・ドル買いが拡大。
市場では、これまで円売り・ドル買いの持ち高が大きく積み上がってきたため、152円を突破すると一気に水準を切り上げる可能性があるとの声も邦銀筋から出ていました。
ニューヨーク外国為替市場では、米10年債利回りが4.80%台まで上昇する場面もありましたが、ドル円の上値は限定。
4時前にまとまった売りが出ると、介入への警戒感もあってか153.4円台まで急落する場面がありました。
市場では、前週に見られた強力な買い戻しの動きが継続しているとの指摘や、現時点で政府による介入の兆候はほとんど見られず、円がキャリートレードの調達通貨として使われてきたなかでの市場の調整という側面が強いとの声が聞かれました。
9日午前の東京外国為替市場では朝方に伝わったベッセント米財務長官による強めの円安けん制発言を背景とした円買いが継続し、早朝の153.9円台から下げ基調をたどって9時台前半には一時153.2円台まで下押し。
ただ、下げが一服すると仲値公示に向けたドル買い・円売りも支えとなり、153.7円台まで持ち直しています。
ドル円はRSIでは売られすぎを示唆しておりいつ反発してもおかしくない状況です。

ただし、底値圏での買いシグナルが出現したわけではないため、引き続き152円前後までの下落は視野に入れておくべきかもしれません。
本日の注目銘柄はWTI原油です。WTI原油は上昇が継続しており94ドル台や98ドル台に到達する可能性があります。

さらに勢いが強ければ105ドル台まで到達するかもしれません。
本日は重要な経済指標の発表がありません。ただし、円キャリー取引の巻き戻しや要人発言などで円高が進行する可能性があります。
本記事は市場動向の解説を目的としたものであり、特定の取引を推奨する投資助言ではありません。レバレッジを伴う取引は、高い収益の可能性がある反面、元本を上回る損失のリスクを伴います。最終的な投資判断は、ご自身の責任において行っていただけますようお願いいたします。過去の分析結果は将来の運用成果を確約するものではありません。