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今週は7月20日から24日にかけて、世界の市場で重要な経済イベントが相次ぎます。カナダ、ニュージーランド、英国、オーストラリア、ユーロ圏、米国から発表されるインフレ、雇用、金利、エネルギー関連の主要指標により、主要通貨、コモディティ、株式市場で値動きが大きくなる可能性があります。あわせて、アルファベット、テスラ、インテル、ブラックストーン、アメリカン・エキスプレスなどの企業決算も注目され、景況感や市場心理を見極める材料として市場参加者の関心を集めそうです。
月曜日 15:30(GMT+3) カナダ:CPI 前月比(CAD)
火曜日 1:45(GMT+3) ニュージーランド:CPI 前期比(NZD)
火曜日 9:00(GMT+3) 英国:失業保険申請件数変化(GBP)
水曜日 9:00(GMT+3) 英国:CPI 前年比(GBP)
水曜日 17:30(GMT+3) 米国:原油在庫(USD)
木曜日 4:30(GMT+3) オーストラリア:雇用者数変化(AUD)
木曜日 15:15(GMT+3) ユーロ圏:主要リファイナンス金利(EUR)
木曜日 15:30(GMT+3) 米国:新規失業保険申請件数(USD)
消費者物価指数(CPI)はインフレを測る代表的な指標で、一定の財・サービスの組み合わせにおける価格の変動を時系列で示します。食品、住居、家事関連支出、衣料、交通、健康・パーソナルケア、娯楽・教育、酒類・たばこの8つの主要分野で構成されます。
カナダのインフレ率は5月に3.2%へ上昇し、4月の2.8%から加速しました。主因はガソリン価格の上昇ですが、ガソリンを除いた指数でもインフレは上昇しました。燃料コストの上昇、悪天候、関税、供給面の問題により、旅行、航空運賃、生鮮果物、野菜の価格が上昇しました。食品価格は全体のインフレ率を上回るペースでの上昇が続いています。一方、住居費と家賃のインフレはやや落ち着き、耐久財の価格は月間を通じてほぼ横ばいでした。
市場予想では、次回発表のCPI前月比は0.2%の低下が見込まれています。
ニュージーランドの国内総生産(GDP)は、経済成長を示す公式指標です。算出方法には、生産された財・サービスの総額から生産コストを差し引く生産アプローチと、財・サービスの最終購入額に輸出を加え輸入を差し引く支出アプローチの2種類があります。GDPの増加は、ニュージーランドドル(NZD)相場を支える要因となる可能性があります。
ニュージーランドの消費者物価指数は2026年3月期に前期比0.9%、前年比3.1%上昇しました。四半期ベースの上昇は主にガソリン、医薬品、スナック菓子の価格上昇によるもので、一方で国際線航空券や海外宿泊費は下落しました。年間では、電気料金、地方税、食肉・鶏肉の価格上昇が最も大きくなりました。音響・映像機器や不動産関連サービスの価格は下落しました。今回の集計期間を通じて、非貿易財のインフレは貿易財のインフレを上回る水準で推移しました。
市場予想では、2026年6月期のニュージーランドCPIは前期比1.5%の上昇が見込まれています。
失業保険申請件数変化は、当該月における失業給付申請者数の変動を示す指標です。
申請件数の増加は労働市場の弱さを示すシグナルであり、GBP関連の相場にマイナスの影響を与える可能性があります。
2026年5月、英国で失業給付を受給する人の数は3万1,200人増加し、171万2,000人となりました。この増加幅は市場予想の2万5,800人を上回り、4月の改定値である8,300人の増加に続くものとなりました。
市場予想では、次回発表で失業給付申請者数はさらに2万8,300人増加すると見込まれています。
インフレを測る最も一般的な方法は年間インフレ率で、当月の価格を前年同月の価格と比較し、12カ月間の価格変動を示します。CPIHは最も包括的なインフレ指標であり、消費者物価指数(CPI)に持ち家の住居費(OOH)とカウンシル税を加えたものです。
英国の消費者物価インフレは2026年5月も安定した水準で推移しました。CPIは前年比2.8%、前月比0.2%の上昇となり、持ち家の住居費を含むCPIHは前年比3.0%の上昇となりました。交通費、特に航空運賃、燃料、船舶運賃がインフレを押し上げた一方、食品・飲料のインフレ鈍化がこれを一部相殺しました。財のインフレは鈍化した一方、サービスのインフレは上昇しました。コアCPIは2.6%へとわずかに上昇し、経済全体で基調的な価格圧力が根強く続いていることを示しています。
市場予想では、次回発表で英国の年間CPI上昇率は2.7%への低下が見込まれています。
原油在庫統計は、米エネルギー情報局(EIA)が毎週発表する指標で、米国企業が保有する商業用原油の量(バレル)を示し、世界の原油価格に影響を与えます。在庫の増加は原油需要の減少を示唆し、原油価格の下落要因となる可能性があります。
2026年7月10日終了週、米国の製油所は稼働率96.2%で日量1,710万バレルの原油を処理しました。原油とガソリンの在庫は減少した一方、留出油とプロパンの在庫は増加しました。原油輸入量はわずかに増加したものの、前年の水準は下回りました。ガソリンの生産・需要は弱含んだ一方、留出油の生産は増加しました。全体として石油製品在庫は増加し、ジェット燃料需要は前年を上回りました。一方、全国的にガソリンと留出油の需要はやや弱含みました。
オーストラリアの雇用者数変化は、同国における公式な就業者数の月次変動を示す指標です。雇用者数の増加は労働市場の強さを示し、豪ドル相場を支える要因となる可能性があります。
オーストラリアの労働市場は2026年5月に改善し、雇用者数は4万300人増加して1,474万人となりました。失業率はわずかに低下し4.4%となり、労働参加率は66.7%へとやや上昇しました。新たな雇用の大半はパートタイムで、総労働時間は1.1%減少しました。一方で不完全雇用率は6.3%へ上昇し、より多くの労働者が追加の労働時間を求めていることを示しています。トレンドデータでは雇用の増加が続いている一方、今回の集計期間を通じて失業率も前月からわずかに上昇しました。
市場予想では、次回発表でオーストラリアの雇用者数は約1万5,200人の増加が見込まれています。
ECB政策金利発表は、欧州中央銀行の会合後に公表され、この会合ではユーロ圏の金融政策が協議されます。金利の決定は、インフレ見通しや経済成長の状況を踏まえて行われます。
欧州中央銀行は、中東情勢に関連したインフレの上昇に対応するため、主要3政策金利をそれぞれ0.25ポイント引き上げました。預金金利は2026年6月17日に2.25%に引き上げられました。ECBは、2026年のインフレ率が平均3.0%となり、2028年までに2.0%へ落ち着くと予測しています。また、エネルギー価格の上昇が所得や消費者心理を下押しするとみて、経済成長率の見通しも下方修正しました。ECBは、今後の判断は経済指標次第になるとの見解を示しています。
市場予想では、次回会合でECBは主要リファイナンス金利を2.40%に据え置くと見込まれています。
新規失業保険申請件数は、離職した個人が失業保険の受給資格を求めて申請した件数を示す指標です。労働市場の状況を反映する先行指標として用いられますが、週次の行政データであるため変動が大きく、季節調整が難しいという特性があります。
7月11日終了週の米新規失業保険申請件数は20万8,000件へ減少し、改定された前週の値から8,000件減少しました。4週移動平均も低下しており、直近で職を失う人が減少していることを示唆しています。継続受給者数は1万6,000件減少し180万5,000件となった一方、保険適用失業率は1.2%で横ばいとなりました。もっとも、継続受給者数の4週移動平均はわずかに上昇しており、一部の失業者が新たな職を見つけるまでに依然として時間を要していることがうかがえます。
市場予想では、次回発表の新規失業保険申請件数は21万1,000件への増加が見込まれています。
7月22日(水):GOOGL(アルファベット)
7月22日(水):TSLA(テスラ)
7月23日(木):INTC(インテル)
7月23日(木):BX(ブラックストーン)
7月24日(金):AXP(アメリカン・エキスプレス)
今週は、インフレ動向、労働市場の状況、エネルギー関連指標、そしてECBの政策金利発表を市場参加者が見極める中で、値動きが大きくなる可能性があります。予想と異なる結果が発表された場合、主要通貨、原油価格、株式市場で急激な変動が生じる可能性があります。大手企業の決算発表も相次ぐことから、市場の不確実性がさらに高まる場面も想定されます。各指標の発表内容を予想と照らし合わせながら注視し、市場心理の急な変化に備えることが重要です。 本内容は情報提供を目的としており、特定の取引を推奨するものではありません。FX・CFD取引には元本を失うリスクがあります。