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今週は主要通貨に大きな値動きをもたらす可能性のある経済指標や金融政策の発表が相次ぎます。市場参加者は、米国、オーストラリア、ニュージーランド、カナダの製造業活動、GDP成長率、政策金利の決定、雇用統計などに注目しています。また、デル、ブロードコム、ルルレモンといった主要企業の決算発表にも関心が集まっています。これらのイベントは、今後の経済成長やインフレ、金融政策の見通しに影響を与える可能性があります。
火曜日 17:00(GMT+3) 米国:ISM製造業PMI(USD)
水曜日 4:30(GMT+3) オーストラリア:GDP前期比(AUD)
水曜日 5:00(GMT+3) ニュージーランド:政策金利(NZD)
水曜日 16:45(GMT+3) カナダ:政策金利(CAD)
金曜日 15:30(GMT+3) カナダ:雇用者数変化(CAD)
金曜日 15:30(GMT+3) 米国:非農業部門雇用者数変化(USD)
ISM製造業PMI(購買担当者景気指数)は、製造業の業況を示す経済指標です。新規受注、生産、雇用、仕入先の納期、在庫水準など、購買担当者を対象とした調査結果をもとに算出されます。指数が50を上回ると製造業の拡大を、50を下回ると縮小を示すとされています。ISM製造業PMIは製造業全体の健全性を測る指標として広く用いられており、景気動向の先行きを見極める材料として、企業の意思決定や政策運営にも影響を与えています。
2026年7月の米国製造業は力強い拡大を示し、ISM製造業PMIは55.6%と、4年以上ぶりの高水準まで上昇しました。新規受注、生産、雇用、輸出、輸入がいずれも増加した一方、顧客在庫は低水準にとどまり、今後の生産を下支えする形となりました。雇用者数は33か月ぶりに増加しています。ただし、原材料価格の高止まりや仕入先納期の長期化、関税、地政学的な不透明感、価格変動の大きさといった課題も残っています。7月には、ほとんどの製造業種で拡大がみられました。
市場予想では、次回発表のPMIは55.2%まで上昇するとみられています。
GDPとは、一定期間内にオーストラリア国内で生産された財・サービスの総額を示す指標です。
2026年1~3月期のオーストラリア経済は緩やかな拡大となり、GDPは前期比0.3%、前年比2.5%の伸びを記録しました。データセンターを中心とした民間投資の堅調さや、家計支出の増加が成長を支えました。一方で、輸出の減少と輸入の増加が成長の重しとなったほか、悪天候が鉱業活動に影響を及ぼしています。物価は引き続き上昇し、政府支出はやや減少、家計貯蓄も減少しました。多くの業種で拡大がみられたものの、消費関連分野は、慎重な消費姿勢と金利上昇の影響を受けて低調に推移しました。
市場予想では、次回発表の四半期GDPは前期比0.3%程度になるとみられています。
ニュージーランド準備銀行(RBNZ)は6週間ごとに金利政策を見直し、市中銀行への貸出金利となる政策金利を決定しています。この金利はRBNZの金融政策における主要な手段であり、ニュージーランドドル(NZD)の強さを調整する役割を担っています。一般的に、政策金利の引き上げは海外資本を呼び込みNZDへの需要を高めることで、通貨高につながる傾向があります。そのため、市場参加者は政策金利の変化が、NZDの値動きにどのような影響を及ぼすかを注視しています。
ニュージーランド準備銀行は、インフレ率を2%の目標水準へ引き戻すため、政策金利を0.25ポイント引き上げ、2.50%としました。原油価格の下落が短期的なインフレ圧力を一部緩和させた一方、リスクは残っています。中東情勢の緊張を受けて経済成長は鈍化したものの、景況感の改善に伴い回復が見込まれています。インフレ率は依然として高く、経済活動も上向いていることから、今後のインフレ動向や企業の価格設定、経済指標次第では、さらなる利上げが必要となる可能性があります。
市場予想では、RBNZは次回会合で政策金利を0.25ポイント引き上げるとみられています。
カナダ銀行は、翌日物金利の誘導目標(政策金利)を用いてインフレをコントロールしています。この金利は経済全体の他の金利水準に影響を及ぼし、融資や住宅ローン、預金金利にも波及します。カナダ銀行は、金利を引き下げることで支出を促し景気を刺激する一方、金利を引き上げることで貯蓄を促しインフレを抑制するなど、状況に応じて政策金利を調整しています。政策金利の誘導目標は、経済の安定を維持するための、より広範な戦略の一部と位置付けられています。
カナダ銀行は主要政策金利を2.25%で据え置きました。現在の金利水準は、景気を下支えしつつインフレ率を2%の目標に近づける上で適切としています。カナダ経済は、個人消費や輸出、設備投資の増加を背景に改善傾向にあるものの、失業率は依然として高水準です。インフレ率はガソリン価格の上昇を受けて3.2%まで上昇しましたが、今後は緩やかに低下すると見込まれています。カナダ銀行は、中東情勢の緊張や原油価格、米国の通商政策が引き続き大きな不確実性要因になると警戒感を示しています。
市場予想では、カナダ銀行は次回会合で政策金利を据え置くとみられています。
カナダ雇用者数変化は、当該月における就業者数の増減を示す指標です。この指標はカナダの労働市場を測る材料として用いられており、数値の増加はCAD相場を支える要因となる可能性があります。
2026年7月のカナダ雇用市場は改善し、就業者数は7万5,000人増加、失業率は2年ぶりの低水準となる6.4%まで低下しました。小売、金融、専門サービス、建設業を中心に雇用が拡大し、なかでもオンタリオ州での増加が最も大きくなりました。民間部門および自営業の就業者数が増加した一方、公共部門の雇用は減少しています。平均時給は前年比2.8%の上昇となりました。全体として、求職者の再就職が進んでいるものの、就職率はパンデミック前の水準を下回ったままとなっています。
市場予想では、次回発表の雇用者数は1万5,800人の増加が見込まれています。
非農業部門雇用者数変化は、農業分野を除く米国内の各業種において、当該月に新たに創出された雇用者数を示す指標です。この指標の増加は、米ドル相場を支える要因となる可能性があります。
2026年7月の米国雇用市場はおおむね横ばいとなりました。非農業部門雇用者数は2万3,000人の減少となった一方、失業率は4.1%付近で推移しています。雇用の減少は主に地方政府の教育部門と小売業でみられた一方、医療分野では雇用の増加が続きました。失業者数は約690万人となり、労働参加率は61.4%で横ばいとなりました。長期失業者はやや減少したものの、一時解雇は増加しています。全体として、今回の統計は緩やかながらも比較的安定した労働市場を示す内容となりました。
市場予想では、次回発表で58,000人の雇用増加が見込まれています。
9月1日(火):DELL(デル・テクノロジーズ)
9月2日(水):AVGO(ブロードコム)
9月3日(木):LULU(ルルレモン アスレティカ)
今週は、主要な経済指標や中央銀行の政策決定、雇用統計の発表を受けて、市場のボラティリティが拡大する可能性があります。焦点となるのは、インフレ圧力が続くなかで経済成長の底堅さが維持されるかどうか、そしてそれが今後の金利見通しにどう影響するかという点です。米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドからの重要な指標発表に加え、主要企業の決算発表も予定されていることから、通貨や株式をはじめとする金融市場全体で値動きが大きくなる可能性がある点に留意が必要です。
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