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今週の暗号資産は、ビットコインが6万ドルを割れる展開となり、年初来安値を下回りました。
まずはビットコインやイーサリアムの値動きからご紹介します。
ビットコイン(BTC)は19日時点で6.2万ドル台で推移していましたが、延期されていたスイスでの協議が21日に開催される運びとなったことを受けて買い戻され、一時6.4万ドル台を回復。

週明け22日のビットコインは、方向感の乏しい展開のなかで一進一退の動きとなりました。
朝方に一時6.3万ドル台(約1,015万円前後)へ値を落とす場面があったものの、イランをめぐる地政学リスクにおいてパキスタンとカタールが協議枠組みで合意したとの共同声明や、バンス副大統領によるイランの査察受け入れ同意発言が伝わると、市場はリスクオンの雰囲気に傾きました。
さらに、ベッセント財務長官によるイラン産原油の販売許可に伴う原油価格の下落や、米ストラテジー社による3週連続のビットコイン買い増し発表などが材料視され、深夜にはショートカバーを伴って一時6.5万ドル台後半(約1,050万円台)まで急上昇。
しかし、連休明けの米株市場で同社の優先株やSpaceX株が失速したことから買いは続かず、23日明け方にかけて6.4万ドル近辺まで押し戻され、イーサリアム(ETH)やXRPも連れ高後に元の水準へ値を戻す結果となりました。

23日の市場は前日に時価総額で国内1位に跃り出たキオクシア株が1日で15%暴落したことを引き金に日本市場や米株先物が失速し、世界的な株安によるリスクオフの売りが暗号資産市場にも波及。
ビットコインは下値を模索する動きが強まり、夜には一時6.2万ドルを割り込んで6.2万ドル台前半(約1,000万円台)まで急落しました。
その後はNVIDIAなど米国のAI・半導体株が下げ渋ったことで6.3万ドル近辺まで買い戻されたものの、上値の戻りは限定的なものにとどまりました。
なお、個別銘柄ではXRPを管理するリップル社が欧州連合(EU)の暗号資産市場規制(MiCA)に基づくサービスプロバイダーライセンスの暫定承認を得たことが好材料として注目されています。
24日から25日未明にかけては、売り圧力が一段と強まり市場は急落に見舞われました。
日中のビットコインは米利上げ観測やETFからの資金流出を背景に6.2万ドル台で下げ渋っていました。しかし、世界的なAIブームの陰りを発端とするテック株の大幅下落、ハッシュレートの低下基調、地政学リスク後退に伴う安全資産としての逃避需要の減退などが重なり、短期筋の投げ売りを巻き込んで急落。
深夜から未明にかけて心理的節目の6万ドルを割り込むと、一時5万9000ドル台前半まで下落して年初来最安値を更新しました。
もっとも、安値を付けた後は米半導体大手マイクロンの好決算を受けて半導体株を中心に株価が持ち直したことで市場心理がやや改善し、ビットコインも急落分の半値程度を戻して朝方には6万ドル台を回復するなど、足元では激しい乱高下が続いています。
続いて、テクニカル分析の観点からビットコイン(BTCUSD)とイーサリアム(ETHUSD)の値動きをみていきましょう。
ビットコインは6万ドルを割れたものの59,000ドル台のサポートラインは割れていないため、ここから反発する可能性も十分考えられます。

しかし、サポートラインも割れた場合は、50,000ドル台や40,000ドル台までの下落を警戒しなければなりません。

イーサリアムについてはビットコインとは異なりサポートラインに到達していません。

サポートライン付近での反発後にチャネルの上値を超えられれば下落が落ち着く可能性があります。
イーサリアム財団(EF)は23日から24日にかけて、過去18ヶ月にわたる大規模な内部再編の完了と、それに伴う全従業員の約20%にあたる54名の人員削減を発表しました。
この組織再編は、2025年1月にヴィタリック・ブテリン氏が発表した大規模な指導部交代を皮切りに、2026年3月に示された方針に基づいて数ヶ月にわたり進められてきたものです。
ジョセフ・ルービン氏らからの刷新要求を受けて組織の変革が図られてきましたが、直近までに主要な役員や研究者らが相次いで財団を離れる結果となりました。
今回の変革の背景には、イーサリアムのエコシステム自体が成熟したという大きな環境の変化が挙げられます。
ネットワークインフラの維持や製品開発を担う独立した外部チームや企業が多数育ち、財団自身が直接多くの人員を抱え込む必要性が低下しました。
これにより、財団は巨大な権力集中を意図的に避け、利益相反を適切に管理しながら中立性を維持することを目指しています。
さらに、ソラナなどの競合プロジェクトが台頭する中で、今後のアルトコインシーズン到来も視野に入れ、より影響力の高い少数精鋭の組織へと再編成して競争力を強化する狙いも含まれています。
つまり、今回は財政危機による人員削減ではなく、戦略的かつ意図的な組織の最適化が目的です。
新体制では、組織全体を「プロトコル層」「アクセス層」「ユーザー層」「コミュニティ層」「機関投資家層」という5つの主要クラスターに再編し、それに運営クラスターと経営直轄チームを加えた合理的な構造へと移行しました。
例えばプロトコル層はネットワークの強化やポスト量子セキュリティ研究を担い、機関投資家層は金融機関や政府との連携および規制動向への対応を担うなど、各領域に応じた独自の成果指標と明確な役割が設けられています。
イーサリアム財団は今後、戦略的な支援者としての役割に特化し、コアプロトコルの研究開発やセキュリティ対策、助成金を通じたコミュニティ支援に集中していく方針です。
なお、今回退職するスタッフには退職金や移行支援が提供されるほか、その多くは新たな非営利組織であるエスラボなどに合流し、財団の外部から引き続きイーサリアムエコシステムの発展へ貢献していくと見られています。
来週の市場は木曜日の米雇用統計が最大の焦点となります。前回結果の17.2万人に対し、今回の市場予想は13万人となっています。
結果が予想を上回った場合、労働市場の堅調さから米国の利下げ観測が後退するでしょう。
米長期金利の上昇にともなってドル高が進む一方、リスク資産であるビットコインからは資金が流出し、下落圧力が強まる可能性があります。
逆に予想を下回った場合は、利下げ期待の高まりから米金利が低下し、ドル安へ振れるでしょう。
リスクオンの地合いが強まることでビットコインには買いが入り、上昇基調を強める可能性が高くなります。
本記事は市場動向の解説を目的としたものであり、特定の取引を推奨する投資助言ではありません。レバレッジを伴う取引は、高い収益の可能性がある反面、元本を上回る損失のリスクを伴います。最終的な投資判断は、ご自身の責任において行っていただけますようお願いいたします。過去の分析結果は将来の運用成果を確約するものではありません。