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ラウンドナンバーとは、FXや株式市場でキリの良い数字が持つ心理的な節目のことです。 FXや株式のチャートを眺めていると、1ドル150円や日経平均が40,000円というように、キリの良い価格帯で反転したり、逆にその水準を抜けたら勢いよくトレンドが加速する場面をよく見かけます。
しかし、なぜキリの良い数字が機能するのか、またラウンドナンバーだけで勝てない理由を理解している投資家は意外と少ないかもしれません。本記事では、ラウンドナンバーの本質的な意味から、具体的な投資戦略、機関投資家のストップ狩りの関係まで、初心者にも分かりやすく解説します。

ラウンドナンバーとは、前述のとおりキリの良い数字の価格帯を指します。FXであれば150.00円、株価指数であれば40,000円といった節目です。これらの価格は、トレードの初心者からプロの機関投資家まで、市場に参加するほぼ全ての人が無意識的、あるいは意識的に注目している価格です。
価格がラウンドナンバーに近づくと注文が集中しやすくなるため、チャート上では価格が反発するサポートや、上値を抑えられるレジスタンスとして機能することが多くあります。
ラウンドナンバーが意識される最大の理由は、人間の心理です。
人間は本能的に、149.83円といった半端な数字よりも、150円のようにシンプルで覚えやすい数字を好む傾向があります。
実際にテレビのニュースや新聞でも、150円の節目を突破したと報道されることが珍しくないため、150円は特別な価格だという意識が市場参加者全体に広がるのです。その結果、150円になったら売ろう、あるいは150円を超えたら買おうと考える投資家が増え、その価格帯に注文が自然と集まります。
なお、150円に限らず、160円や140円などのキリの良い価格でも同[HT2] 様に同じ現象がみられます。
ラウンドナンバーは、キリの良さの度合いによって市場での重要度が異なります。
最も意識されるのは、トリプルゼロ(例:100.00円)や日経平均4万円といった、10年単位あるいは史上初といった大きな節目です。
次に頻繁に意識されるのは、FXのデイトレードなどで使われるダブルゼロ(例:150.00円や151.00円)です。
また、ダブルゼロの半値となるフィフティ(例:150.50円)も意識されることがあります。
トレーダーは、価格が00や000に近づくほど、相場の抵抗が強くなる可能性があると考えるべきです。
ラウンドナンバーが機能する背景には、主に三つの大きな理由があります。
一つ目はキリが良いという理由で、多くの個人投資家が利確、損切り、新規エントリーの注文をその水準に置くからです。
二つ目は金融機関などの大口投資家が取引する通貨オプションの権利行使価格が、ラウンドナンバーに設定されていることが多いからです。オプションの期限が近づくと、ポジションの利益確保や損失回避のため、膨大な量の売買が行われます。

三つ目はアルゴリズム取引です。AIやコンピュータープログラムによる取引では、ラウンドナンバーを重要な価格としてプログラムしているので、キリ番に到達したら自動で売買注文を出したり、キリ番を突破したらトレンドフォローの注文を出す設定が組み込まれています。
為替市場や株式市場においてキリ番が機能する背景には、これらの理由があります。
FXのAI(自動売買)が勝てない理由とは?利益が出ない場合にやるべきこと
ラウンドナンバーがなぜ機能するかを理解したところで、次にどうやってトレードに活かすかという具体的な戦略を3つ紹介します。
これらの戦略は、FXだけでなく、株価指数や個別株のトレードにも応用できます。
1つ目の戦略はレジスタンス・サポートラインとしての逆張りです。
価格が上昇してラウンドナンバーに近づいてきた場合、その水準がレジスタンス(天井)になると予測し、反発を確認してから売りでエントリーします。
逆に、価格が下落してラウンドナンバーに近づいてきた場合は、その水準がサポート(底)になると予測し、反発を確認してから買いでエントリーします。
重要な点は、ラウンドナンバーに触れた瞬間ではなく、ローソク足などで反発の兆候(例:上ヒゲや下ヒゲ、反転のローソク足パターン)を確認してからエントリーすることです。
2つ目はブレイクアウトを狙う順張りです。
ラウンドナンバー周辺には、逆張り派の注文だけでなく、ブレイクしたら買うという順張り派の予約注文や、逆張り派の損切り注文が集まっています。
例えば、買いの勢いが強く、ラウンドナンバーを明確に上抜けた場合、逆張りで売っていた人たちの損切り注文(買い注文)が連鎖的に発動するので、上昇の勢いがさらに加速します。
ただし、この方法を使う場合も明確にブレイクアウトしたことを確認してからエントリーしなければ、ダマシに遭うので注意しましょう。
3つ目は、利確や損切りの目安として使うことです。
ラウンドナンバーは、新規エントリーだけでなく、決済の目安としても有効です。
基本的に、トレードでは、利益確定も損切りも反転しやすい価格の周辺に置くことを推奨します。
例えば、買いポジションを持っていて価格が上昇した場合、次のラウンドナンバー(例:150.00円)の少し手前(例:149.95円)に利益確定の注文を置いておくことで決済されやすくなります。
また、損切りを置く場合は、ラウンドナンバーに近づけないようにしなければなりません。その理由は、ラウンドナンバーの近くに置きすぎた場合、機関投資家によるストップ狩りに遭いやすくなります。したがって、下落している相場で150円付近に損切りの注文を置きたい場合は、150円や149.98円に置くのではなく、149.90円というように少し離れた箇所に置くことが重要です。
投資では、ラウンドナンバーだけで勝つことはできません。個人投資家の中には無意識にラウンドナンバーのみを意識して注文する人もいますが、時に大きな損失を被る原因になりかねません。
ここからは、ラウンドナンバーだけで注文することがなぜ危険なのか解説します。
初心者がラウンドナンバーの逆張りで失敗しやすいのは、キリ番を絶対的なレジスタンスやサポートラインだと過信し、反転の確認を怠るからです。
価格がラウンドナンバーにタッチした瞬間に反転の確認をせずにエントリーした場合、騙しに遭う可能性が高くなります。
プロのトレーダーは、ラウンドナンバーはいつか破られるものと見ており、反転の兆候を待ってからエントリーを検討します。トレンドに逆らった状態で逆張りを行うと、相場の勢いに飲まれてしまう可能性があります。
エントリーが遅れる分、損をしたと感じるかもしれませんが、反転してからエントリーしても十分に利益を増やすことは可能です。むしろ、反転を確認せずにエントリーした場合よりも損切りになる可能性を低くできるでしょう。

ラウンドナンバーがダマシになる最大の理由は、機関投資家によるストップ狩りです。
機関投資家が大きなポジション(大量の買いなど)を持つためには、同じ量の売り注文が必要です。そこで、ラウンドナンバーのすぐ上や下にある多くの個人投資家の損切り注文を狙います。
例えば、150.00円がサポートになり反発すると考えロングポジションを持つ多くのトレーダーは、149.90円に売りの損切り注文を置きます。
機関投資家が大きなポジションを構築する過程で、結果としてラウンドナンバー付近の損切り注文が巻き込まれることがあります。
個人投資家の損切り注文が連鎖的に発動し、大量の売り注文が出たところで、機関投資家は安値で買うのです。その後、価格が上昇すれば、ポジションを保有している機関投資家が利益を得ることができます。
ストップ狩りによる値動きと、本格的なブレイクでは、特徴が異なります。
ストップ狩りは、ラウンドナンバーを瞬間的に鋭く突き抜けた後、すぐに元の価格帯に戻ってくる動きです。ローソク足を見るとキリ番の向こう側に長いヒゲだけを残し、実体はラウンドナンバーの内側で確定することが一般的です。
一方、本格的にブレイクする際は、ヒゲだけでなくローソク足の実体がラウンドナンバーの向こう側で明確に確定します。さらに、一度ブレイクした後は、そのラウンドナンバーが今度は逆のサポートラインとして機能し、さらに価格が伸びていくロールリバーサルが起こりやすくなります。
ストップ狩りを回避するには、機関投資家が狙う分かりやすい場所に注文を置かないことが有効です。
例えば、150.00円のサポートラインを根拠に買う場合、損切り注文を149.90円や149.85円といった分かりやすい場所ではなく、もう少し深い149.70円や149.60円などにずらして設定します。
こうすることで、ストップ狩りに遭って、本格的なトレンドに乗れなくなることを避けやすくなるでしょう。
ただし、損切り注文が約定してしまった場合は、損失が大きくなるので、過去のチャートなどを確認して慎重に判断しましょう。
ラウンドナンバーで注文を入れる際は、他の水平線と重なっているかを確認することで、エントリーの精度を上げることができます。

市場が意識する水平線には、前日の高値・安値やピボットポイントなどが多く存在します。
仮にあるラウンドナンバー(例:150.00円)が、たまたま前日の高値とも一致していた場合、ラウンドナンバーと前日の高値という2つの強力なレジスタンスが重なったコンフルエンス・ゾーンとなります。
複数のテクニカルな根拠が集中する場所は市場参加者の注目が極めて高まるため、非常に強い抵抗帯として機能するケースが珍しくありません。
水平線以外にも長期の移動平均線やフィボナッチリトレースメントの重要な比率(38.2%、50.0%、61.8%など)と重なる場合は、重要な価格帯である可能性が高いので、注目するべきです。
ラウンドナンバー(キリ番)は、反転側とブレイク側の攻防が行われる価格帯でもあります。
ただし、エントリーをする際に、ラウンドナンバーぴったりに注文を置くと、機関投資家によるストップ狩りの被害に遭う可能性があります。
エントリーの精度を上げるために、他のテクニカル指標と重複しているかを確認した上で、損切りがヒットしないように少し注文をずらすようにしましょう。
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